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ロングフライト血栓症(LFT)ってどんな病気?

 ロングフライト血栓症(LFT)とは、6時間以上のフライト時に、重力と腹圧に逆らって、心臓に血液を送り返さなければならないふくらはぎの静脈内に、血栓を生ずる病気です。重症例は10時間以上のフライトで発症し、ふくらはぎの静脈に発生したゼリー状の血栓が心臓を経て肺動脈に詰まり、呼吸困難、失神、さらには死亡に至ることもあります。

 

緊急手術で摘出された肺血栓です。このゼリ−状の血栓は、ふくらはぎの静脈にでき徐々に大きくなったものが、心臓を通って肺動脈を詰まらせたもの(重症)です。
写真提供メジカルビュー社発行Heart View誌(2002年12月号、特集「肺塞栓症」)より、執筆者の安藤太三先生(藤田保健衛生大学医学部胸部外科)のご厚意ならびに同社の許諾を得て転載。

       どんな症状になるの?

 

血栓が左右両側に同時に起こることは極めて稀で、左右どちらかのふくらはぎの内部に不快感、鈍い痛み、腫れなどを起こします。一般的には4:1の割合で、左側のふくらはぎに発生します。   軽症の血栓が、さらに血液の流れに沿って心臓側に徐々に延び、成長していって、大腿部あるいは骨盤内部深部静脈まで塞いでしまい、片方の下肢に強い痛みや浮腫(むくみ)が出ます。   中症の血栓が血管壁からはがれ、ズルズルと大静脈を上行して、いったん心臓に入り、次いで、酸素を取り入れる器官でもあり、血液のフィルターでもある肺の血管(肺動脈)を詰まらせてしまい、酸素を取り入れるという生命維持機能が害されます。(前頁写真)
呼吸困難、脈の増加、失神などが起こります。
 

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